ウソ発見儀式

マンニャンの村で盗みが発覚しました。誰かがカラバオを盗んだのです。犯人を捜し、カラバオを取り返すとともに、犯人を罰しなければなりません。もちろん、「わたしが盗みました」などと手を挙げる者はだれもいません。今回は、マンニャン社会ではどのようにしてうそをついている犯人を捜し出すかを紹介します。
被害を受けた人が村の長老に訴え出ると、村人が全員集められます。広場のまん中には薪が積み上げられ、鍋がかけられて、湯を沸かします。湯が沸騰したら、その中に石を入れます。そして、煮えたぎる湯の中の石を、村人全員がひとりずつ、拾い上げるのです。不思議なことに、正直者は決してやけどをしません。やけどをするのは犯人だけです。つまり、やけどをした人がうそをついている、ということになります。科学的には説明がつかないのですが、外部の人間でこの儀式を目撃し、犯人以外はやけどをしなかったと証言する者もいます(ただし、自身はこわくて手を湯の中に入れられなかったとか)。犯人の処罰については、例によって、長老が集まり、被害者や村人の意見を聞いた上で、決定されます。日本古来の儀式、盟神探湯(くがたち)に似ていると思いませんか。
しかし、やけどをするわ、罰を受けるわで大変です。悪いことはするものではありませんね。